こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は、脳卒中患者さんの血圧管理について解説していきます。
皆さんはこのような疑問をもったことはありませんか?

・指示だと収縮期血圧200以上でDrコールって、
結構血圧高くても良いんだ?!
・血圧が高くて脳卒中になったのに、
すぐ降圧しなくていいの?
・降圧薬を使ったら具体的にどこを観察するの?

この血圧管理については私もなんでかな?と思っていました!
脳卒中患者さんの血圧管理は、
一般的な高血圧患者さんとは考え方が異なります。
理由を知らないと、
「血圧が高い=すぐ下げるべき」
と思ってしまうかもしれません。
この記事では脳卒中患者さんの血圧管理の考え方と看護師の観察ポイントについて解説します!
目次
そもそもなんで脳卒中患者は血圧が高くなる?
脳卒中には3種類あります。
脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血です。
いずれも発症直後は血圧が高くなることがよくあります。
これは身体が脳へ血液を送ろうとする反応の一つです。

じゃあそれぞれどういう仕組みで発症後高血圧になるのか解説していくよ!
脳梗塞
脳梗塞では血管が詰まり、
脳組織へ十分な血流が届かなくなっています。
そのため身体は血圧を上げることで脳血流を維持しようとします。
脳出血
脳出血でも、
出血による脳のダメージや頭蓋内圧の上昇によって、
身体が脳血流を保とうとして血圧を上昇させます。
クモ膜下出血
クモ膜下出血では主に2つの理由で高血圧になります。
1つは強いストレスですね。
クモ膜下出血の症状でよく聞くのが激しい頭痛です。
まるでバットで思いっきり頭を殴られたような衝撃というのを聞いたことはありませんか?
そんな激しい頭痛を経験すると身体には多大なストレスがかかります。
これが血圧にも影響するのです。
2つ目は頭蓋内圧の上昇です。
くも膜下腔に血液が広がると頭蓋内圧が上昇することがあります。
すると脳は

脳血流が足りない!!
と判断して血圧を上げようとします。
つまり、脳卒中の
発症直後の高血圧は身体の防御反応でもあるのです。

じゃあなおさらそんな高血圧になるなら血圧下げなきゃでしょ?

血圧を下げすぎることでの弊害もあるから、
次章でそこを詳しく掘り下げていこう!
脳卒中の血圧管理は「高すぎても低すぎても危険」
脳卒中の中でも特に脳梗塞は血圧をすぐ下げることはNGです。
他の2つについては発症後直後から降圧が望まれますが、
下げすぎてもだめなのです。
では、それぞれなぜ血圧を下げすぎるのがだめなのか見ていきましょう!
脳梗塞の場合
脳梗塞患者さんでは、
血圧を急激に下げることで梗塞部分の脳血流がさらに低下する危険があります。
すると、
・麻痺の悪化
・意識レベル低下
・神経症状の増悪
につながる可能性があります。
そのため急性期には比較的高めの血圧が許容されることがあります。

血圧が180mmHg以上あるのに降圧しないこともあるんだね!
脳梗塞では「高いからすぐ下げる」ではなく、
脳血流とのバランスを考えて管理しています。
脳出血・クモ膜下出血でも血圧をさげすぎてはダメ!
まず、脳梗塞と違って、脳出血・クモ膜下出血では発症直後は降圧する治療を行います。
その理由を解説していきます!
脳出血の場合
脳出血では血圧が高いと、
血腫がさらに大きくなる(血腫拡大)リスクがあるからです。
血腫が大きくなると、
・麻痺悪化
・意識障害悪化
・脳ヘルニア
につながる可能性があります。
だから急性期は積極的に降圧することが多いのです。
クモ膜下出血の場合
くも膜下出血では、
再破裂予防が大きな目的です。
特に未治療の脳動脈瘤がある状態では、
血圧が高いほど再破裂リスクが高くなると考えられています。
だからニカルジピンなどで血圧を管理することが多いです。

ニカルジピンは急性期の血圧管理で使用されることが多く、
状態が安定すれば内服降圧薬へ切り替えることが一般的だよ
※このニカルジピンの謎については次回の記事で解説します。
血圧を下げすぎると必要な脳血流がいかなくなる!
脳は血流が命です。
治療のためとはいえ、血圧を急激に下げると、
脳への血流が不足する可能性があり、命に関わります。
そのため医師は、
「正常な血圧にする」ことを目標にするのではなく
「この患者さんにとって安全な範囲まで血圧を下げる」
ことを目標にしているのです。
脳卒中における血圧管理まとめ表
一応、一目でわかる脳卒中の血圧管理まとめ表を挙げておきます。
| 疾患 | 高血圧になる理由 | 血圧管理の目的 |
|---|---|---|
| 脳梗塞 | 脳血流維持 | 梗塞部分の虚血予防 |
| 脳出血 | 頭蓋内圧上昇・ 出血による脳のダメージ | 血腫拡大予防 |
| クモ膜下出血 | 頭蓋内圧上昇・ 激痛によるストレス反応 | 再破裂予防 |

脳卒中でもそれぞれ血圧管理は異なるんだね・・・
日々の観察が難しそう・・・

脳卒中における看護・観察では病態の理解が大事だけど、
観察ポイントについては同じなんだよ!
脳卒中看護における観察ポイント
脳卒中の血圧管理についてはそれぞれ病態を理解していく必要がありますが、
観察ポイントについては共通しています。
血圧以外の観察ポイントを以下にまとめました!
意識レベル
・JCS
瞳孔
・瞳孔径
・左右差
・対光反射
神経症状
・運動麻痺の変化
・NIHSSの変化
・言語障害の悪化
自覚症状
・頭痛
・めまい
・嘔気
バイタルサイン(血圧ももちろん大切だけど!)
・脈拍
・SpO₂
JCSの見方については以下の記事を参照!
瞳孔の見方については以下の記事を参照!
運動麻痺の見方については以下の記事を参照!
NIHSSの評価の仕方については以下の記事を参照!
まとめ
今回は、脳卒中患者さんの血圧管理について解説しました!
脳卒中それぞれの血圧に対する管理には病態の理解が重要です。
また、血圧を下げすぎることへのリスクも考えて血圧管理をしていきたいですね。
先ほど挙げたニカルジピンについての話は次回にお話します。
それではまた次回!
お楽しみに!




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