小脳出血とは?症状・治療・看護をわかりやすく解説|なぜ吐き気やめまいが止まらないの?

新人看護師向け

 こんにちは!

 ひめたろ🐶です。

 今回は小脳出血について解説します!

 脳神経病棟では脳出血の患者さんを受け持つことがありますが、

 「小脳出血」は大脳出血とは症状が少し異なります。

 しかし、このような疑問を持ったことはありませんか?

新人ちゃん
新人ちゃん

・小脳出血ってどんな病気なの?

・なんでずっと吐き気が続くの?

・離床がなかなか進まないのはなぜ?

・看護師はどんなことを観察したらいいの?

 小脳出血では他の出血や梗塞と違って

 麻痺などよりも、

 「ある症状」が著名に出ます。

 そこで今回は、

 小脳出血の病態・症状・治療・看護についてわかりやすく解説します!


 小脳出血とは、

 小脳の血管が破れて出血する病気です。

 小脳は

・バランスを保つ

・身体の動きを滑らかにする

・姿勢を保つ

 という重要な働きをしています。

 そのため小脳に出血すると、

 身体のバランスがうまく取れなくなります。

 小脳出血の最も多い原因は高血圧です。

 高血圧の状態が長く続くと、

 小脳の細い血管に負担がかかり、

 血管が破れて出血することがあります。

 そのほかにも、

・脳動静脈奇形(AVM)

・抗凝固薬・抗血栓薬の影響

・出血しやすい体質や血液疾患

 などが原因となることもあります。

 そのため、小脳出血の再発予防には

 日頃から血圧を適切に管理することが重要です。


 ではそんなバランスや姿勢を保つことを担う小脳が出血すると

 どんな症状が出るのでしょうか?

 代表的な症状は以下の通りです。

突然の激しいめまい

強い吐き気・嘔吐

・ふらつき

・歩けない

・ろれつが回らない(構音障害)

・手足が思うように動かせない(運動失調)

・頭痛

・意識障害(重症例)

ひめたろ
ひめたろ

脳卒中って聞くと

「麻痺」

をイメージする人が多いけど、

小脳出血では

めまいや嘔気が一番つらい

という患者さんも多いよ!

新人ちゃん
新人ちゃん

まるでひどい二日酔いって感じだね…


 これが小脳出血最大の特徴です。

 小脳は身体のバランスを調整しています。

 そのため、

 出血すると平衡感覚が障害されます。

 すると脳は、

脳

身体がずっと揺れている…!!

 と勘違いしてしまいます。

 その結果、

 めまいや嘔気、嘔吐が続いてしまうのです。

ひめたろ
ひめたろ

皆さんは二日酔いを経験したことがありますか?

あれをひどくしたのが小脳出血の症状だよ。

正直食事どころじゃないし、

ベッドを少し起こしただけでも

気持ち悪くなる人もいるよ。


 小脳出血の患者さんは離床が進みにくいです。

新人ちゃん
新人ちゃん

それは、吐き気がすごいと離床が進みにくいのは

なんとなく想像できるよ

 もちろん強い嘔気・嘔吐で

 離床が進みにくいということもあります。

 その他にも小脳はバランスを保つ場所なので、

 起き上がるだけでも身体がぐらぐらします。

 そのため、立位や歩行が難しくなるのです。

ひめたろ
ひめたろ

早期離床は大切!

だけど無理に離床すると

転倒する危険もあるから、

PT・OTと相談しながら

患者さんの状態に合わせて進めていくよ!


 治療は大きく分けて

 保存的治療手術があります。

 比較的小さい出血では

 保存的治療が選択されることが多く、

 主に以下のような治療・観察を行います。

・血圧管理

・安静

・脳浮腫の管理

・嘔気への対症療法 など

 一方、出血量が多く、

 脳幹を圧迫していたり、

 急性水頭症を合併している場合には、

 血腫除去術や後頭下開頭減圧術、

 脳室ドレナージなどが検討されることがあります。

ひめたろ
ひめたろ

小脳はバランスや協調運動を担う大切な場所だから、

手術による影響も十分考慮する必要があるよ。

そのため、

小さな出血では保存的治療が選択されることも多いんだ。

ただし、出血量が多く脳幹圧迫や水頭症を伴う場合には、

手術が必要になることもあるよ。


 ここからは小脳出血の患者さんに対して

 看護師が観察したいポイントについて述べていきます。

 出血が拡大すると

 急激に意識障害が悪化することがあります

 JCSやGCSを用いて

 変化がないか観察します。


 1日における嘔吐の回数食事摂取量

 制吐薬の使用と効果

 脱水症状の有無を確認します。

ひめたろ
ひめたろ

食事摂取量によっては補液の追加や

患者さんにとって摂りやすいもの

(カロリーメイトゼリーやOS-1など)を

主治医と相談して検討するといいかも!


 吐き気が強い患者さんでは

 嘔吐物や唾液の誤嚥のリスクがあります。

 必要に応じてSTへ相談します。


 めまいが強く、歩行時は非常に不安定です。

 離床時は必ず付き添い、転倒予防を行います。


 嘔気が強いと食事摂取量が低下します。

 体重の変化やAlb(アルブミン)値

 水分摂取量や尿量なども確認します。


 再出血予防のため、

 医師の指示範囲内で血圧管理を行います。


 以前に私は小脳出血の患者さんを受け持ったときがありました。

 その時の学びは2つです。

①リハビリ前に制吐剤を投与

 その患者さんはやはり入院当初から退院までひどい嘔気に悩まされていました。

 当たり前に離床が進まない状況が続いていました。

 四肢麻痺はなかったのですが、

 リハビリが進まないともともと持っている患者さんの力が衰えてしまいますよね。

 PTと相談し、リハビリ前に事前に医師の指示のもと制吐剤を投与して

 離床を促していきました。

 最終的にはベッドから車椅子までの移動を見守り下でできるようになりました。

ひめたろ
ひめたろ

リハビリのときに患者さんの嘔気が少なくなればいいので、

制吐剤の投与のタイミングを考えると良いかも!

②食事は本人が食べやすいものを提供、家族の協力

 ひどい嘔気があるということは食事が進みませんよね。

 もちろんこの患者さんも食事摂取量が少なく、

 補液をずっと投与していました。

当時の<br>ひめたろ
当時の
ひめたろ

だけどいずれは家に帰らなきゃいけないし、

補液は終了させたいなあ…

 主治医と相談し、

 カロリーメイトゼリーの提供

 家族にお願いして

 本人が飲めそうな経口補水液OS-1を持ってきてもらいました

 本人も嘔気はあるものの飲みやすいのか、

 ゼリーやOS1は積極的に摂取できました。

 また、家族に食事時に来院してもらい、

 本人へ声掛けをしていただき

 本人の食事摂取の意欲を向上させました。

ひめたろ
ひめたろ

家族や主治医も巻き込んで本人が食事摂取できるようにすることも大事だと学べたよ!

 最終的にはその患者さんはリハビリテーションに特化した病院へ転院することができました。


 小脳出血では

 めまい・嘔気・ふらつきなど、

 小脳ならではの症状が出現します。

 そのため、

・意識レベル

・嘔気・嘔吐

・転倒

・誤嚥

・血圧

 などを観察しながら、

 患者さんが安心してリハビリを進められるよう支援することが重要です。

 また、患者さんのリハビリや食事摂取が進むように工夫していくことも大事ですね。

 それではまた次回!

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