こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は血液培養(血培)について解説しようと思います。
病棟でよく血培を取ることがありますが、
その目的と2つのボトルの意味を理解できていますか?

・そもそも血液培養って何を調べる検査なの?
・なんで2セットも採るの?
・違う血管から採る理由は?
・好気ボトルと嫌気ボトルって何が違うの?
・結果はどう見ればいいの?
このような疑問を持ったことがある方も多いと思います。
血液培養は、敗血症や菌血症を診断するための非常に重要な検査です。
しかし、「決まりだから」と覚えてしまうと応用が利きません。
血液培養の目的から採血方法、結果の見方まで分かりやすく解説します!
目次
そもそも血液培養とは?
血液培養とは、
血液の中に細菌や真菌が存在するかを調べる検査です。
通常、血液の中には菌はいません。
しかし、下記のように血液内に菌が侵入し、重症化することがあります。
・肺炎
・尿路感染症
・カテーテル感染 (CV刺入部からなど)
・髄膜炎
・腹腔内感染
血液中に菌が存在する状態を菌血症といいます。
菌血症によって体全体で過剰な炎症反応が起こり、
臓器障害を伴う状態になると敗血症です。

敗血症は最悪命に関わる大変な疾患なんだよ!
そのため、血液培養は原因菌を見つける重要な検査になります。
血液培養はどんなときに採る?
では、血培はどんなときに採るのでしょうか?

主治医からの指示では、38℃以上の発熱で血培2セットとるって書いてあることが多いような・・・
よく炎症反応として発熱があるときに血培を採ることがありますが、
他にも次のような場合にも採取します。
・悪寒戦慄
・原因不明の発熱
・血圧低下
・頻脈
・呼吸数増加
・意識障害
・敗血症が疑われる場合
なんで抗菌薬を投与する前に血液培養をとるの?

だけどさ、そんな発熱とかあるんだったら抗菌薬投与したらいいんじゃない?効かないのかな?
血液培養は菌を検出する検査です。
もし抗菌薬を先に投与すると、菌が減少してしまい、
本当は菌血症でも「陰性」となってしまうことがあります。

抗菌薬にも種類がたくさんあるから、
血液培養で原因菌が分かれば、
その菌に合った抗菌薬へ変更できるんだよ!
そのため「血培採取→抗菌薬投与」が原則になります。
血液培養ではなぜ2セットとるの?

血培っていつも2セットとるよね?あれってなんで?
こんな疑問抱えている人多いですよね。
主にその理由は2つあります。
①コンタミネーションを見分けるため
採血時には、どれだけ消毒をしても
皮膚の常在菌が混入することがあります。
この現象をコンタミネーションといいます。
例:「左腕から採血したとき、陽性
右腕から採血したとき、陰性」の検査結果が出た。

(この場合だと、左腕の採血のときに汚染してコンタミが出てきちゃったかな?)
と考えます。
例②:「両腕から採血してどちらも同じ菌で陽性」の検査結果が出た。

本当に菌血症である可能性が高い・・・!
と考えられます。
②菌の検出率を高めるため
菌血症では、血液中の菌は非常に少ないことがあります。
採血量が少ないほど菌を採取できない可能性があります。
そのため、2セット採取することで
菌を検出できる確率が高くなります。

採血量が少なくないように
1セットにつき20mlは血液採取するけどね!
このときめっちゃ集中します
血液培養のとき、なんでわざわざ違う血管で採血するの?
基本的には、2セットは別々の穿刺部位から採取します。
例えば、1セット目は右腕から、2セット目は左腕から採血します。
この理由も先程に出てきた、
菌が検出された原因がコンタミネーションなのかどうか
より正確に判断するためです。
もし同じ部位から採取すると、
その部位の皮膚常在菌が両方へ混入する可能性があります。

別々の部位から採取するから
本当の菌血症なのか、
採血時の汚染なのかを判断しやすくなるよ!
嫌気ボトルと好気ボトルってなに?
血液培養では、1セットにつき
好気ボトルと嫌気ボトルの2本を使用します。
嫌気ボトルとは?
酸素がない環境で増殖する菌(嫌気性菌)を培養します。
「空気が嫌いな菌」を培養するボトルで「嫌気ボトル」です。
例:Bacteroides属、Clostridium属の菌を培養
基本嫌気ボトルの色は、紫かオレンジが多いです。
好気ボトルとは?
酸素がある環境で増殖する菌(好気性菌)を培養します。
「空気が好きな菌」を培養するボトルで「好気ボトル」です。
例:黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌の菌を培養
基本好気ボトルの色は、青が多いです。

この2つのボトルを両方採取するから
幅広い細菌を検出できるんだ!

採取した血液を入れるボトルの順番は?
ここは病院での血培の採取方法によって少し異なります。
シリンジへ採血してからボトルへ注入する場合
多くの施設では「嫌気ボトル→好気ボトル」の順番です。
これは、シリンジ内に残っている空気が
嫌気ボトルへ入りにくくするために
先に嫌気ボトルに血液を入れます。
【ボトルへ注入する順番の覚え方!】
色を見て・・・
嫌気ボトル(オレンジ/紫)→好気ボトル(青)から
「レディファースト
(オレンジ/紫をレディと見立ててる)」

うちの病院ではまずシリンジで採取してからボトルに血液を入れるから、
「嫌気ボトル→好気ボトル」の順番だよ!
ボトルへ直接採血する場合
翼状針とホルダーを使用して直接ボトルへ採血する場合は、
チューブ内の空気を先に逃がすため
「好気ボトル→嫌気ボトル」が推奨されています。

血液をボトルに入れる順番のポイントは、
ボトル内に空気が入りやすいのか否かということを考えるんだ!
自施設の手順に従うことが最も重要ですが、
「なぜ順番が違うのか」を理解しておくと応用が利きます。
血液培養の結果はどう見る?

血培の目的もやり方も大体わかったけど、
検査結果の見方がわかりません・・・
結果は次の順番で返ってきます。
①血液培養陽性・陰性→②グラム染色→③菌名→④薬剤感受性
具体的に例として下記に示します。
例:①「血液培養陽性」という報告が出てきます。
②次にグラム陽性球菌と報告が来ます。
③培養が進み、「黄色ブドウ球菌」と菌名判明。
④薬剤感受性について
メチシリン系抗菌薬が効くかどうかを調べ、
MRSA(耐性)なのかMSSA(感受性)なのか
が判明します。

うちの病院では、菌が判明したら検査部から
「グラム陽性球菌が見つかりました」
と電話がかかってくるよ!
そのあとにMRSAとか原因菌がわかる感じだね
接触感染など人から人へ感染する菌だったら、
患者さんから患者さんに伝染らないように感染対策を行います。
看護師が押さえておきたいポイント
主治医からの血液培養を行ってほしいという指示は
主治医は「菌血症・敗血症を疑っている」ということです。
そのため、血圧や脈拍、呼吸数、意識レベル、尿量などを
普段以上に注意深く観察し、
菌血症や敗血症の進行がないかを確認しましょう。
まとめ
今回は、血液培養についてみなさんがよく思う疑問点について解説しました。
血液培養は菌血症かどうかを調べ、
原因菌を特定するための検査です。
感染源を調べてこの人にとって必要な治療、
抗菌薬はなんなのかがわかれば
治療も早く進みますよね。
この血液培養の意味とやり方を理解して患者さんの看護につなげてください!
それではまた次回!


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