こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は髄液検査の結果の見方を解説します。
みなさんはこんな疑問を持ったことはありませんか?

・腰椎穿刺って何を調べているの?
・初圧14って正常?異常?
・髄液検査の結果を見ても何が悪いのかわからない…
検査結果を見ても、数字ばかりで難しく感じますよね。
しかし、実際には見るポイントは5つだけです。
まず髄液検査とは何かを復習してから、
検査結果のポイントについて解説していきましょう!
目次
そもそも腰椎穿刺(髄液検査)とは?
腰椎穿刺とは、
腰から針を刺して「脳や脊髄を満たしている髄液(脳脊髄液)」を採取する検査です。
この検査では以下のような疾患を診断する手がかりになります。
・髄膜炎
・脳炎
・くも膜下出血
・多発性硬化症 など
髄液を採取する際には、
まず初圧(髄液圧)を測定し、
その後に髄液を採取して詳しく検査します。
髄膜炎が疑われる患者さんでは、
原因が細菌なのかウイルスなのかを調べるために髄液検査を行います。
髄液検査では、
初圧・細胞数・細胞分画・蛋白・糖の5つを見ることで、
感染の有無や原因を推測できます。
実際には細菌培養やPCRなどほかの検査も行われますが、
新人看護師さんがまず覚えたいのは今回紹介する5つです。
髄液検査でまず見る5つの項目
髄液検査でまず覚えたいのは、この5項目です。
| 項目 | 何がわかる? |
|---|---|
| ①初圧(髄液圧) | 頭蓋内圧が高くないか |
| ②細胞数 | 炎症の強さ |
| ③細胞分画 | 細菌かウイルスかのヒント |
| ④蛋白 | 炎症で血液脳関門が壊れていないか |
| ⑤糖 | 細菌が糖を消費していないか |

5つだけって言っても
聞き慣れない言葉だらけでわからなさすぎる!
順番に一つ一つ解説していきます!
①初圧(髄液圧)
腰椎穿刺では、最初に髄液の圧力(=初圧)を測定します。
病院によって
単位が「cmH₂O」だったり「mmH₂O」だったりします。
例:14 cmH₂O=140 mmH₂O
20 cmH₂O=200 mmH₂O
cmかmmかという単位の違いです。
正常値について
正常値は7~18 cmH₂O(70~180 mmH₂O)です。
これよりも数値が高い場合は、
髄膜炎、水頭症、くも膜下出血、頭蓋内圧亢進などが考えられます。
炎症や出血によって髄液の循環・吸収が障害されると、
頭蓋内に髄液がたまりやすくなり、髄液圧が上昇するのです。
②細胞数
次に見るのは細胞数です。
細胞数は炎症の強さを評価する指標になります。
正常値について
正常値は0~5個/μLです。
髄液には、通常ほとんど細胞はいません。
つまり細胞数が多いほど
「炎症が起こっている」と考えます。
例:細菌性髄膜炎
・・・1000個/μL以上になることも
ウイルス性髄膜炎
・・・数十~数百個程度
炎症が強いほど細胞数も増加します。
③細胞分画(好中球?リンパ球?)
細胞数だけでは炎症の原因はわかりません。
そこで重要になるのが細胞分画です。
細胞分画とは?
細胞分画とは、
髄液の中に増えている白血球の種類を調べる検査です。
白血球にはさまざまな種類がありますが、
髄液検査では特に好中球とリンパ球に注目します。
正常値について
正常な髄液には白血球自体がほとんど存在せず(0~5個/μL)、
細胞分画は細胞数が増加している場合に確認します。
異常値については
・好中球優位(70〜80%)の場合
・・・細菌感染の疑い
・リンパ球優位(50%)の場合
・・・ウイルス感染の疑い
なぜ好中球とリンパ球で感染の違いがあるの?
好中球は細菌と戦う白血球です。
一方、リンパ球はウイルス感染で活躍する白血球です。
そのため、どの細胞が増えているかを見ることで
細菌が原因なのか、ウイルスが原因なのかをある程度予測できるのです。
④蛋白
髄液中の蛋白は数値が高くなればなるほど炎症が高いことを示します。
正常値について
正常値は15~45 mg/dLです。
炎症が起こると血液脳関門が壊れ、
血液中の蛋白が髄液へ漏れ出します。
細菌性髄膜炎では100 mg/dL以上になることも珍しくありません。
⑤糖
糖についてはウイルス性の炎症なのか細菌性の炎症なのかで数値が変わります。
正常値について
正常値はその人の血糖値の約60%に相当します。
例:血糖が100mg/dLの人
→髄液中の糖は約60mg/dL
なんで血糖より髄液糖のほうが低いの?
正常でも髄液中の糖は、
血液中の糖より低く(約60%)なっています。
さらに細菌性髄膜炎では、細菌や炎症細胞が糖を消費するため、
髄液糖がさらに低下します。
細菌性髄膜炎では髄液糖は低くなる
細菌性髄膜炎では
細菌が髄液中の糖を消費してしまうため、糖が低下します。
一方、ウイルスは糖を大量に消費しないため、
ウイルス性髄膜炎では糖は正常のことが多いです。
実際に検査結果を読んでみよう!
例えば、次のような検査結果があるとします。
| 項目 | 検査結果 |
|---|---|
| ①初圧 | 32cmH₂O |
| ②細胞数 | 2300個/μL |
| ③細胞分画 | 好中球95% |
| ④蛋白 | 180mg/dL |
| ⑤糖 | 22mg/dL |
この結果をみて、何が考えられるでしょうか?
・初圧が高い → 頭蓋内圧が上昇している
・細胞数が多い → 強い炎症がある
・好中球優位 → 細菌感染を疑う
・蛋白が高い → 炎症による血液脳関門の障害
・糖が低い → 細菌が糖を消費している
このように、細菌性髄膜炎を強く疑う結果と考えられます。

診断自体は医師が行うけど、ある程度読めると必要な看護もみえてくるね!
また、髄液検査も治療の経過によって何回か行われるので
検査結果にどのような変化が起こっているのかみてみるとよいですね。
髄液検査結果だけじゃない!看護師が見る他のポイント
腰椎穿刺の結果だけではなく、患者さんの状態も重要です。
観察ポイントとしては、以下のポイントも大事ですね。
・意識レベルの変化
・発熱
・項部硬直
・頭痛
・嘔吐
・痙攣
・バイタルサイン
・瞳孔所見
・神経症状の変化

意識レベルや神経症状、瞳孔の見方については
過去の投稿で解説していますので
ぜひ見ていってね!
まとめ
今回は髄液検査(腰椎穿刺)の検査結果の見方について解説しました。
検査結果のポイントは以下の5つでしたね。
初圧、細胞数、細胞分画、蛋白、糖です。
これらの正常値と異常値で疑われる炎症について再度復習していきましょう!
また、数字だけを暗記するのではなく、
「なぜその値になるのか」を理解すると、
検査結果がぐっと読みやすくなります。
そこを意識して日々勉強していきましょう!
それではまた次回!




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