こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は共同偏視について解説します!
脳神経病棟では、脳卒中やてんかん発作などで、
患者さんの目が左右どちらかを向いたままになっている場面に遭遇することがあります。

この疾患では共同偏視とか
看護師国家試験勉強で勉強したと思うけど、
看護師になった後、
正しく覚えて知識を活用できる人少ないんじゃないかな?

うっ…痛いところをつくな…
確かに…
・共同偏視って脳梗塞だけで起こるの?
・右を向いていたら右脳が悪いってことだっけ?
・共同偏視があったら何を観察すればいいの?
共同偏視は病変部位や疾患を推測する重要な神経所見です。
今回は、共同偏視が起こる代表的な疾患と、その理由、
看護のポイントについて解説します!
目次
共同偏視とは?
共同偏視とは、
両眼が同じ方向へ向いたまま、
自分の意思で反対側へ向けられない状態をいいます。
正常では左右どちらにも視線を向けられますが、
脳の眼球運動を司る部位が障害されることで起こります。

共同偏視の有無についてはNIHSSでもみる所見の一つだよ!
NIHSSについて気になる方がいれば、
下記に参照URLを貼りますので、
どうぞ見てみてください!
NIHSS⇒ https://x.gd/1GvMd

それも気になるけど、
そもそも瞳孔ってどうやって見るんだっけ?
瞳孔の見方についても過去の記事でありますので、
下記にURLを貼っておきますね。
瞳孔の見方⇒ https://x.gd/UK6Nt
ここで共同偏視、瞳孔の見方について確認してもらったら
共同偏視が起こる疾患について見ていきましょう!
共同偏視が起こる疾患3選!
共同偏視が起こる疾患については主に3つあります。
①脳梗塞
②脳出血
③てんかん
共同偏視が起こるといっても
病側に共同偏視が起こるのか、
健側に共同偏視が起こるのかなど
それぞれの疾患によって特徴が異なります。
※病側とは病変がある側、健側とは病変がない側を指します。
それぞれ解説してきましょう!
共同偏視が起こる疾患① 脳梗塞
脳梗塞ではすべての患者さんに共同偏視がみられるわけではありません。
共同偏視は、
眼球運動をコントロールする「前頭眼野」や、
その神経ネットワークが障害された場合に出現します。
そのため、中大脳動脈(MCA)領域の広範囲梗塞などでは共同偏視がみられることがあります。

なぜ病変側を見るの?
普段、左右の前頭眼野は互いにバランスを取りながら眼球運動をコントロールしています。
例:右前頭眼野は「左を見る」指令を出す
左前頭眼野は「右を見る」指令を出す
右前頭眼野が脳梗塞で障害されると、
左を見る力が弱くなり、
反対側(左前頭眼野)の働きが相対的に優位になります。
その結果、眼球は右(病側)へ偏視します。
つまり、
「脳梗塞では病側を見ることが多い」
と覚えておくと理解しやすいでしょう。
脳梗塞は病側を見ることが多い
特徴
共同偏視が起こる脳梗塞の特徴を以下にまとめてみます。
・中大脳動脈(MCA)領域の広範囲梗塞でみられやすい
・片麻痺や失語、半側空間無視などを伴うことが多い
・NIHSSでも評価項目となっている重要な神経所見
脳梗塞の詳しい病態説明はまた別記事にまとめます!
共同偏視が起こる疾患② 脳出血
共同偏視は、前頭葉出血や被殻出血などで
前頭眼野やその神経ネットワークが障害された場合にみられることがあります。
出血によって前頭眼野が障害されるため、
脳梗塞と同様に病側へ偏視することが多いです。
また、
血腫が大きい場合は頭蓋内圧亢進や
脳ヘルニアの兆候を伴うこともあります。
被殻出血・前頭葉出血では病側へ共同偏視することが多い
共同偏視が起こる疾患③ てんかん
てんかんでも共同偏視が起こります。
発作中は、
異常な電気活動によって前頭眼野が過剰に興奮するため、
眼球は病変と反対側へ向くことが多くなります。
例:右前頭葉の方でてんかんが起こった
⇒ 眼球は左へ共同偏視する
てんかんは病側と反対側へ共同偏視する

脳出血・脳梗塞とは違って
てんかんでは病側と反対側へ共同偏視する…
しっかり違いを理解していこうね!
共同偏視が起こる疾患まとめ表
ここまでのまとめ表を以下に提示します。
| 疾患 | 偏視方向 |
|---|---|
| 脳梗塞・被殻/前頭葉出血 | 病変側 |
| てんかん発作 | 病変と反対側 |
看護師が観察すべきポイント
共同偏視を認めた場合は、
「共同偏視がある」だけで終わらせず、
他の神経所見と組み合わせて評価することが重要です。
① 偏視の方向
・右に共同偏視するか?
・左に共同偏視するか?
・患者さん自身の意思で正中位や反対側へ視線を向けられるか

共同偏視が起こっても、
眼球運動がどの程度保たれているかを評価するために
正中位や反対側へ視線を向けるように
患者さんに促すよ!
② 意識レベル
・JCS
・GCS
急激な意識の変化がないか確認します。
共同偏視があるということは
脳梗塞、脳出血、てんかんのいずれかが起こっている可能性が高いため
意識状態の確認は必須です。

病棟で意識状態をみる指標として
JCSがよく使われるよ!
意識状態の見方については過去の投稿記事を参照してね!
意識状態の見方⇒ https://x.gd/e4Qq2
③ 運動麻痺の変化
共同偏視を認めた場合は、運動麻痺も併せて評価しましょう。
・顔面麻痺の出現
・上肢・下肢麻痺の出現
共同偏視と片麻痺の組み合わせは脳卒中を強く疑います。
また、てんかんにより一時的に麻痺が出現することもあります。
運動麻痺の見方についても過去投稿記事がありますので
参照してください!
運動麻痺の見方⇒ https://x.gd/Osnah
④ 瞳孔所見
瞳孔所見は必要なのはいうまでもないですね。
共同偏視の有無以外にも以下の所見も見ていくことが重要です。
・瞳孔不同(アニソコ)の有無
・散瞳の有無
・対光反射の有無
これらの瞳孔所見は、
頭蓋内圧亢進や脳ヘルニアを疑う重要な所見です。

脳ヘルニアってなんだろう?

脳ヘルニアとは
頭蓋内圧が上がることで脳が圧迫または偏位して、
脳幹が障害される生命に関わる状態のことだよ
怖いよね…
脳ヘルニアについても今後別記事で解説しますね。
⑤ バイタルサイン
バイタルサインも、いうまでもないですね。
・血圧
・脈拍
・呼吸
血圧上昇・徐脈・呼吸異常は
頭蓋内圧亢進や脳ヘルニアの可能性があります。
⑥ 発症時間
共同偏視を初めて認めた時間は、
脳梗塞に対する血栓回収療法や血栓溶解療法の適応判断、
てんかんの症状持続時間にも関わるため、
正確な記録と報告が重要です。

共同偏視が起こったらまず時計を見るようにしよう!
共同偏視が起こった場合の看護のポイントまとめ
共同偏視を認めた場合は、
「脳のどこかで異常が起きているサイン」と考え、
迅速に対応することが重要です。
以下のようなことを早く実施していきましょう!
・意識レベルや麻痺など他の神経症状をあわせて評価する
・瞳孔径や対光反射を確認し、脳ヘルニアの兆候を見逃さない
・症状出現時刻を確認・記録する
・バイタルサインの変化を継続的に観察する
・医師へ速やかに報告し、
・CT・MRIなどの検査が迅速に行えるよう準備する

初めて共同偏視が起こったとなると、
パニックになるよね。
そういうときは先輩看護師にすぐ相談したり、
緊急コールをしてもいいと思う。
ポイントは早く対応することだからね!
まとめ
今回は共同偏視が起こる疾患と、共同偏視が起こったときの対処について解説しました。
共同偏視は
脳梗塞、脳出血、てんかんででみられる重要な神経所見です。
特に、
「脳梗塞・脳出血では病変側へ、
てんかん発作では病変と反対側へ偏視することが多い」
という違いを理解しておくと、病態の理解が深まります。
また、共同偏視を認めた際は、
意識レベルや麻痺、瞳孔所見などを総合的に評価し、
迅速な報告・対応につなげることが大切です。
それではまた次回!


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