こんにちは!
ひめたろ🐶です。
皆さんは普段こんなことを思っていることはないですか?

ユッケとかあるくらいだし、
鶏肉も少しくらい生で大丈夫でしょ?
食中毒でも2〜3日で治るもん
実は、生焼けの鶏肉や鶏レバーなどを食べて感染することがある
カンピロバクターは、食中毒を起こすだけではありません。
まれではありますが、
その後にギラン・バレー症候群という
重篤な病気につながることがあります。
「食中毒なら数日で治るでしょ」と思っている方ほど、
ぜひ知っておいてほしい病気です。

(ギクッ、思ってたのバレた…?)
ギランバレーってなんだろう?
今回は、ギラン・バレー症候群についてわかりやすく解説します。
目次
【本当は怖い】ギラン・バレー症候群とは?
ギラン・バレー症候群とは?
…自分の免疫が誤って神経を攻撃してしまう病気です。
(東海大学医学部付属八王子病院看護部「本当に大切なことが一冊でわかる脳神経」より)
本来、免疫は細菌やウイルスから体を守るために働いています。
しかし、感染症のあとに免疫が暴走し、
手足を動かす神経まで攻撃してしまうことがあります。
これがギラン・バレー症候群です。
私たちは、脳から

足を動かせ!!
という指令を神経を通して筋肉へ送ることで歩いています。
ところが、神経が傷つくと、その指令がうまく伝わらなくなります。
その結果、

筋肉動かせっていっても
・足に力が入らない
・歩きにくい
・手まで動かしにくい
といった症状が現れます。
重症になると、呼吸に必要な筋肉まで麻痺し、
自力で呼吸ができなくなることもあります。

こ、呼吸ができなくなるってことは
息ができなくなっちゃうってこと!?
命に関わることもあるってこと!?

なぜ生の鶏肉が関係するの?
ここで登場するのが、カンピロバクターという細菌です。

カンピロバクター?
初めて聞きました
カンピロバクターは、
・生焼けの鶏肉
・鶏レバー
・生肉が触れた調理器具 など
から感染します。
感染すると、
・下痢
・腹痛
・発熱
・吐き気 など
の食中毒症状が出ることがあります。
多くの場合は数日で回復します。
しかし、一部の人では感染から1〜3週間ほど経ってから
ギラン・バレー症候群を発症することがあります。
つまり、
「生の鶏肉を食べたら必ずギラン・バレーになる」
わけではありません。
しかし、「カンピロバクター感染がきっかけになることがある」
という点は知っておきたいポイントです。

生の鶏肉を食べたら絶対ってわけじゃないけど
ギランバレー症候群になる可能性もあるってことなんだね…

それに「食中毒が治ったから安心」と思った頃に発症することもあるからそこも注意だよ!
食中毒のあとにこんな症状が出たら要注意
カンピロバクター感染のあとに、
次のような症状が出たら注意が必要です。
・足に力が入りにくい
・歩きにくい
・手足がしびれる
・階段を上れない
・手に力が入らない
・息苦しい
特に、
「昨日まで普通に歩けていたのに急に歩きにくくなった」
という場合は、早めに医療機関を受診してください。
重症になるとどうなる?
ギラン・バレー症候群は、症状が進行すると、
・歩けなくなる
・飲み込みにくくなる
・呼吸が苦しくなる
といった症状が現れることがあります。
呼吸に必要な筋肉まで麻痺すると、
人工呼吸器が必要になることもあります。
もちろん、すべての人が重症化するわけではありません。
比較的軽く回復する人もいますが、
早めの診断と治療が大切です。

生の鶏肉を食べただけで、
呼吸できなくなったり
動けなくなることがあるなんて…
【すぐには治らない】回復には時間がかかることもある

食中毒で2〜3日くらいなら、
ギランバレー症候群は1ヶ月とか?かかるの?
ギラン・バレー症候群は回復が期待できる病気ですが、
回復までには時間がかかることがあります。
比較的早く回復する人もいれば、
・数か月…
・半年…
・1年以上…!!
リハビリを続けながら回復を目指す人もいます。
また、筋力低下やしびれが残る場合もあります。
だからこそ、早めに異変に気づき、治療につなげることが重要です。

は?!
1年?!
人生変わっちゃうじゃん…!!

生の鶏肉食べただけで
大事な時間を奪われてしまうリスクがある…
【実際の入院患者さん】ギラン・バレー症候群にかかって入院してきた人たちの経過

実際に入院してきたギラン・バレー症候群の患者さんたちを何度か受け持ったことがあるよ!
年に2人か3人はコンスタントにいたなあ⋯
両足の麻痺のみの患者さんもいれば、
両腕両足の麻痺だけじゃなく、
自分で呼吸するのも難しくて、
人工呼吸器を導入する患者さんも本当にいました。
また、入院して治療は行うとはいえ、
重症化することもあり、
ある入院患者さんでは痰が喉につまって
集中治療室(ICU)へ緊急転入することもありました。

それに症状が起こる前の生活に戻る経過も長かったことが多いよ。
うちの病棟で受け持った患者さんでは、
歩けるようになるまで半年は当たり前、
1年以上かかった人もいたなあ⋯
もちろんその経過には個人差がありますが、
「私の中では」ギラン・バレー症候群は
長期間治療・リハビリがかかるものという印象です。

そんな人達がその症状を起こす前食べていたものは
生焼けの鶏肉、手羽先が多かったよ
生の鶏肉を食べると
絶対にギラン・バレー症候群になるわけではないですが、
ギラン・バレー症候群にかかった患者さんたちが
全員口を揃えて話すことは
「生の鶏肉なんて食べなければよかった
これからは絶対に生の鶏肉は食べない」
ということでした。

患者さんによっては、
そもそも生じゃない鶏肉さえもこれからは食べない
と話すほどだよ。
よっぽどギラン・バレー症候群の症状が辛かったんだと思う⋯
私たち医療者は、
そんなギラン・バレー症候群にかかった人たちを見ているため、
ギラン・バレー症候群の予防を心がけている人も多いです。

ギラン・バレー症候群の予防って
具体的にどんなことがあるんだろう?
【ギラン・バレー症候群にならないために⋯!!】今日からできる予防法
カンピロバクター感染は、日頃の調理で予防できます。
① 鶏肉は中心までしっかり加熱する
中心まで十分に火を通すことが最も重要です。
「少し赤いくらいなら大丈夫」と思わず、しっかり加熱しましょう。

ギランバレー症候群にかかって
人生が変わってしまった患者さんを
目の当たりにしている私たち医療者は
鶏肉は焦げる直前まで焼くことが多いよ!
焦げるまで焼く必要はないけどね(笑)
② 調理器具を使い分ける
生肉を切った包丁やまな板で、
そのまま野菜を切ると細菌が付着することがあります。
生肉用と野菜用で使い分けるのがおすすめです。

仮に野菜に細菌が付着した可能性があったとしても
野菜もしっかり焼けば大丈夫だよ!
不安なら包丁で切る順番を野菜→鶏肉としよう!
③ 手をしっかり洗う
生肉を触った後は、石けんで十分に手を洗いましょう。
④ 生焼けの鶏肉や鶏レバーを避ける
「新鮮だから大丈夫」とは限りません。
加熱することが一番の予防になります。
よくある疑問
Q1. 新鮮な鶏肉なら生でも安全?
いいえ。
新鮮かどうかに関係なく、
カンピロバクターが付着している可能性があります。
Q2. ギラン・バレー症候群は人にうつる?
ギラン・バレー症候群そのものは、
人にうつる病気ではありません。
ただし、きっかけとなるカンピロバクター感染は衛生管理が大切です。
Q3. 食中毒になったら必ずギラン・バレーになる?
いいえ。
発症するのは一部の人ですが、
発症すると重症化することがあるため注意が必要です。
まとめ
今回は、「生焼けの鶏肉を食べるとギランバレー症候群になるリスクがあること」について解説しました!
生焼けの鶏肉や鶏レバーは、食中毒だけでなく、
カンピロバクター感染をきっかけに
ギラン・バレー症候群を発症することがあります。
特に、
・足の力が入りにくい
・手足がしびれる
・飲み込みにくい
・呼吸が苦しい
などの症状が出た場合は、
早めに医療機関を受診することが大切です。
そして何より重要なのは、
「鶏肉はしっかり加熱すること」。
たったひと手間の加熱が、食中毒だけでなく、
重い神経の病気を防ぐことにもつながります。
「たった一口くらいなら大丈夫」と思っていた鶏肉でも、
人生を変えてしまう病気につながる可能性があります。
だからこそ、”しっかり加熱する”という一手間が、
自分や家族を守ることにつながるのです。
ぜひ今日から、鶏肉は「中心までしっかり加熱」を意識してみてください。
それではまた次回!
参考文献
・日本神経学会「ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2024
https://neurology-jp.org/g日本神経学会「ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2024uidelinem/pdf/gbs_2024_01.pdf
・東海大学医学部付属八王子病院看護部:本当に大切なことが一冊でわかる脳神経,照林社,2024


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