こんにちは!
脳神経病棟で働く現役看護師のひめたろ🐶です。
今回から一般人向けに、「脳に関連する健康」に焦点した記事も作成していきたいと思います。
今回は「30代でも脳梗塞になるって本当?」というテーマで記事展開していきます。
「脳梗塞」と聞くと、

高齢者がなる病気じゃないの?
30代の自分には関係ないでしょ
と思う方も多いのではないでしょうか。

実際、脳梗塞は年齢が上がるほど発症しやすくなる病気ではあるんだけどね…
しかし、30代などの若い年代でも脳梗塞になることがあります。
私自身、脳神経病棟で働く看護師として、
脳梗塞の患者さんを受け持つことがあります。
その中には、まだ若い年代(30〜40歳代)にもかかわらず、
突然脳梗塞を発症して入院してくる方もいます。
そこで今回は、脳梗塞とはまず何か?というところから、
30歳代でも脳梗塞になるリスクと原因、その対処法まで
丁寧に解説します!
目次
そもそも脳梗塞ってどんな病気?
脳は、酸素や栄養を含んだ血液を常に必要としています。
ところが、脳の血管が詰まってしまうと、
その先にある脳へ血液が届かなくなります。
すると、その部分の脳細胞がダメージを受け、
さまざまな症状が出てきます。

症状の例
:片側の手や足に力が入らない
顔の片側がゆがむ
ろれつが回らない
言葉が出てこない
突然ふらつく
片側が見えにくくなる など
脳梗塞は、症状が出ている時間が長くなるほど
脳へのダメージが大きくなる可能性があります。
そのため、突然このような症状が出た場合は、
できるだけ早く医療機関へつなげることが重要です。

突然しゃべりにくさとか、
足に力が入りにくくなったとかそういう症状があったら
ためらわずに救急車もしくは受診が必要だよ!
また厚生労働省より、
脳卒中で年間およそ10万人が亡くなっており、
脳卒中の内、過半数が脳梗塞を発症している
とのこと。
30代でも脳梗塞になるの?
結論から言うと、30代でも脳梗塞になることはあります。
もちろん、脳梗塞は高齢者に多い病気です。
しかし、
「若い=脳梗塞にならない」
というわけではありません。
国立循環器病研究センターでの2023年資料(下図)でも
他の年代と比べて少ないですが、
確実に30〜40歳代でも
脳卒中(この中に脳梗塞も含む)になることがわかります。

若い年代の脳梗塞では、
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・喫煙
・肥満
・運動不足
・心臓の病気
・血管の異常
など、さまざまな要因が関係することがあります。
また、若い人の場合は生活習慣だけでなく、
生まれつきの体質や血液が固まりやすくなる病気などが原因となる場合もあります。
つまり、脳梗塞は「高齢者だけの病気」ではないのです。
「まだ30代だから大丈夫」が危ない理由

えー、それでもまだ30代だよ?
そんな簡単に脳梗塞なんてなるわけないじゃん!
30代は、仕事や家事、子育てなどで忙しい人も多い年代です。
そのため、
「最近ちょっと運動不足だけど、まだ若いし大丈夫」
「健康診断で血圧が高いと言われたけど、症状がないから大丈夫」
「食事はインスタント食品ばかりだけど、今は元気だから問題ない」
と考えてしまうこともあるかもしれません。

(あれ、同じ事思ってた…)
しかし、生活習慣による体への影響は、
ある日突然始まるわけではありません。
例えば…
塩分の多い食事が続く
↓
血圧が高くなる
↓
血管に負担がかかる
↓
脳梗塞や脳出血などのリスクにつながる
というように、
長い時間をかけて影響が積み重なることがあります。
もちろん、
「カップ麺を食べたから脳梗塞になる」
という単純な話ではありません。
脳梗塞にはさまざまな原因があります。
しかし、普段の食事や運動、喫煙などを見直すことは、
将来の病気を予防するうえで大切です。
あなたは大丈夫?生活習慣をチェックしてみよう
ここで一度、自分の生活を振り返ってみましょう。
【こんな生活習慣に当てはまっていませんか?】
□ 健康診断で「血圧が高い」と言われたことがある
□ 運動する習慣がほとんどない
□ タバコを吸っている
□ 外食やインスタント食品が多い
□ 野菜や魚などをあまり食べない
□ お酒を飲みすぎることがある
□ 睡眠不足が続いている
□ 健康診断をしばらく受けていない
…当てはまるものがあったでしょうか?
もちろん、一つ当てはまったからといって
「必ず脳梗塞になる」という意味ではありません。
しかし、いくつも当てはまるのであれば、
「まだ30代だから大丈夫」
と考えるのではなく、
一度自分の生活習慣を見直してみてもいいかもしれません。

うわ…何個も当てはまった…
だけど、そ、それでも実際30歳代で脳梗塞なんて、
そんなにないでしょ?

では実際に私が受け持った患者さんのことについて
事例をあげてみようか!
【実例あり!】脳神経病棟で働いていると感じる「若くても油断できない」という現実
以前急に脳梗塞で入院してきた30歳代の方を例に出します。

たち
(30代で脳梗塞なんて珍しいなあ)
なんて思ってましたが、
実際どんな生活をしてきたのか聞くと驚きでした。

ほぼほぼ実家で自室にこもっていて、
ゲームやったりしていました。
あと食事はカップラーメンばかり食べていました。
好き嫌いが多くて…

なるほど…
この患者さんは脳梗塞により、
体の片側が麻痺になって動かない状態になりました…
しかし最終的には治療とリハビリで
車椅子を自分で乗り降りできるようになり、
リハビリに特化した病院へ転院していきました。

ここから、
「脳の病気は、年齢だけでは判断できない」
と学んだよ…
脳梗塞で入院してくる患者さんの中には、
もちろん高齢の方も多くいます。
しかし、比較的若い年代で発症する方もいます。
中には、
・食生活が乱れている
・ほとんど運動をしていない
・喫煙している
など、いくつかの生活習慣が重なっている方もいます。
ただし、ここで誤解してほしくないのは、
「カップ麺を食べていたから脳梗塞になった」
ということではありません。
脳梗塞は、食事だけで決まる病気ではありません。
血圧、血糖値、コレステロール、喫煙、運動不足、肥満、心臓の病気など、
さまざまな要因が関係します。
だからこそ、特定の食品を怖がるのではなく、
普段の生活全体を見直すことが大切です。

なんだか、他人事ではないように感じました…

リスクがわかったところで、
特に注意してほしい症状について見ていこう!
もし突然こんな症状が出たら特に要注意!
ここは、ぜひ覚えておいてほしいポイントです。
脳梗塞では、突然、
「顔・腕・言葉」
に異常が出ることがあります。
例えば、
①顔
…笑ってもらったときに、顔の片側だけが下がっている。
②腕
…両腕を前に上げてもらうと、片方の腕だけ下がってしまう。
③言葉
…ろれつが回らない。
言いたい言葉が出てこない。
話の内容がおかしい。
このような症状が突然出てきたら、
脳卒中の可能性があります。

(疲れているだけかな?
少し休めば治るかな?)
と様子を見るのではなく、
早急に医療機関へつなげることが重要です。
ちなみに、医療現場ではこの「顔・腕・言葉」の異常と、
「時間」を組み合わせて覚える方法として
「FAST(ファスト)」という言葉が使われています。
【FAST】
F=Face(顔)
A=Arm(腕)
S=Speech(言葉)
T=Time(時間)
つまり…
「顔・腕・言葉に突然の異常が出たら、時間を無駄にせず対応する」
ということです。
難しい言葉を覚える必要はありません。
まずは、
「突然、顔がおかしい・腕に力が入らない・言葉がおかしい」
という3つを覚えておきましょう。
【脳梗塞にならないために!】30代からできる脳梗塞予防5選!
では、私たちは何をすればいいのでしょうか?
特別なことを始める必要はありません。
まずは、普段の生活を少しずつ見直してみましょう。
① 血圧を確認する
高血圧は脳卒中の重要なリスク因子です。
健康診断などで血圧が高いと言われたことがある人は、
「症状がないから」と放置せず、
一度医療機関へ相談してみましょう。

高血圧はよくある生活習慣病の一つと思わないで!
高血圧が続くと血管に負担がかかり、
脳梗塞や脳出血などの脳卒中につながることがあります。
まずは自分の血圧を知るところから始めてみよう!
② 食生活を見直す
カップ麺や外食を
「絶対に食べてはいけない」
ということではありません。
食事で大切なこと
⇒特定の食品ばかりに偏らず、
バランスのよい食事を続けること!

そういえば、最近インスタント食品ばかりだな
と思ったら、まずは一食だけでも変えてみる。
そのくらいから始めてもいいでしょう。

野菜や果物が足りないけど料理するのが面倒って人は
りんごやトマトをまるかじりするってのも1つだよ!
あとはコンビニでサラダを付け合わせるとかでもOK!
まずは炭水化物だけではなくて、
野菜や果物をなんでもいいから取り入れてみることが大事です。
「完璧な食事を毎日続ける」よりも、
今より少し良くすることを意識してみてください。
③ 少しでも体を動かす
運動不足なら、まずは歩く時間を増やしてみましょう。
「毎日30分運動する!」
と最初から高い目標を設定すると、
続かなくなることもあります。
大切なのは、無理なく続けられる方法を見つけることです。
例えば…
・一駅分歩いてみる
・エレベーターではなく階段を使う
・休日に散歩する
・長時間座りっぱなしにならない など

自分の好きな音楽をかけながらとか、
自分が続きそうな運動習慣を探ってみようね!
④ 禁煙を考える
喫煙している人は、禁煙を検討してみましょう。
喫煙は、脳梗塞を含む脳卒中のリスクを高めることが知られています。
また、肺がんをはじめとするさまざまながんや、
呼吸器の病気などにも関係します。
さらに、喫煙は手術後の傷の治りや呼吸器系の合併症などにも悪影響を及ぼすことがあります。

たばこは「百害あって一理なし」とも言われます。
絶対に禁煙!!
自分だけで禁煙することが難しい場合には、
医療機関の禁煙外来などを利用する方法もあります。

病棟で患者さんを見ていると、
「タバコって本当に全身に影響するんだな……」
と感じることがあるよ…

まだ若いから禁煙は後でいいや
ではなく、
若いうちから禁煙を考えることには大きな意味があります。
⑤ 健康診断を受ける
高血圧や糖尿病、脂質異常症などは、
自覚症状がないまま進んでいることがあります。
「元気だから大丈夫」と思わず、
定期的に自分の健康状態を確認しましょう。

定期健康診断のお知らせとか届いたことないですか?
それを利用して受けてみる行動が大事だよ
まとめ:30代だからこそ、今から脳を守ろう
今回は「30代でも脳梗塞になるって本当?」というテーマで解説しました。
脳梗塞は高齢者に多い病気ですが、
30代などの若い年代でも発症することがあります。
その原因は一つではありません。
高血圧や糖尿病などの病気、喫煙、運動不足、肥満、心臓の病気など、さまざまな要因が関係します。
だからこそ、
「30代だから大丈夫」
と考えるのではなく、
今の生活を一度振り返ってみることが大切です。
そして、もし突然、
・顔の片側がゆがむ
・片方の腕に力が入らない
・ろれつが回らない、言葉が出ない
といった症状が出た場合には、
年齢に関係なく脳卒中を疑ってください。
脳梗塞は、誰にでも起こる可能性があります。
だからこそ、
「まだ若いから関係ない」ではなく、
「まだ何も起きていない今から脳を守る」
という意識を持ってみてはいかがでしょうか。

また、脳卒中の予防として厚生労働省や国立循環器病研究センターも解説していたから、そこも見てみてね!
(参考文献として次の章で挙げます)
まずは30代でも健康を意識して行動すること!
それではまた次回!
参考文献
・国立循環器病研究センター:循環器病で倒れないために 脳卒中編
・厚生労働省:「みんなで知ろう!からだのこと 第3回 脳卒中ってなぁに?」


コメント