【初心者向け】12誘導心電図の読み方・見る順番を解説|心電図検定3級の勉強記録

新人看護師向け

 こんにちは!

 ひめたろ🐶です。

 今回から心電図について解説していきます。

 皆さん⋯季節も秋にさしかかってきましたね。

 段々涼しくなっていく中、「ある検定」の申込締切となりました。

 それが2026年12月にある心電図検定ですね!

 皆さんは受けますか?

ひめたろ
ひめたろ

私は昨年4級を受験して、

今年は3級に挑戦するよ!

 自主学習に励みながら、

 アウトプットとして今回から解説していきます!

新人ちゃん
新人ちゃん

心電図検定?なにそれ知らない⋯

検定受けないから別に解説はいらないかな?

 心電図検定を受けない人でも、

 病棟では心電図を扱う機会はあると思います。

ひめたろ
ひめたろ

脳神経病棟に限らず循環器はもちろん、

他病棟でもちらほら見るんじゃない?

 しっかり理解していないと

 いざというときにきちんとした対応ができないです。

 まず今回は心電図の基本を解説します。

 一緒に学んでいきましょう!

 まず心電図とは何でしょうか?

心電図とは?

⋯心筋の電気的興奮が心臓を拍動させる、

 この電気的興奮を電極で記録したもの

(病気が見える循環器vol.2より)

⇒つまり、、、心臓の動きを観察するもの

 心電図の種類では主に3種類あります。

①標準12誘導心電図   

②モニター心電図    

③長時間(ホルター)心電図

ひめたろ
ひめたろ

私たちが病棟でよく見るのは②モニター心電図だけど、

心電図検定で出てくるのは①標準12誘導心電図だよ!

                                                                                                                                                                                                                                                    

新人ちゃん
新人ちゃん

12誘導心電図ってさ、

なんであんなにいっぱい心電図の基線があるの?

1人分の心電図なのにさ。

 では次章で12誘導心電図の仕組みについて軽く解説しましょう。

 標準12誘導心電図では、

 双極誘導と単極誘導からできており、

 これが心電図を発生させているものになります。

①双極誘導とは?

⋯Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導のこと。

 心臓を中心に、

 右手(−)・左手(+)・左足(+)の3点を

 頂点とする三角形を考えると、

 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ誘導は右手・左手・左足の電位差を見ている。

②単極誘導とは?

⋯単極肢誘導(aVR、aVL、aVF)と

 単極胸部誘導(V1、V2、V3、V4、V5、V6)をあわせたもの。

(フクダ電子より)

 心電図は、

 電位が陽性(+)に向かうものを上向きの波形として、

 陰性(ー)に向かうものを下向きの波形として表します。

新人ちゃん
新人ちゃん

うえっ⋯

難しい⋯

ひめたろ
ひめたろ

ここはさらっとでいいよ!

とりあえず12誘導心電図には

Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ誘導、aVR、aVL、aVF、

V1、V2、V3、V4、V5、V6の

12個それぞれの見方で

心臓の動きを見ているんだなって分かればOK!

 心臓の1回の拍動をP・Q・R・S・T・U波で表します。

 ここはそれぞれ説明すると長くなるので割愛します。

 上図で簡単に説明しているので、参照してください。

ひめたろ
ひめたろ

看護師国家試験の勉強していると思うので

大丈夫だと思う!

次に心電図の見方・手順を見ていこう!

 次に12誘導心電図の見方を解説していきます。

 1人分の心電図でも12個分の見方(基線)があるので混乱しますよね。

 見方にも順番があるので見ていきましょう!

①まず脈は整脈?洞調律? P波とPP・RR間隔をみる

 まず整脈かどうか、洞調律かどうかを見ます。

整脈

⇒RR間隔、PP間隔が規則的なもの

洞調律

⇒整脈な上で、P波が陽性(+、上向き)

新人ちゃん
新人ちゃん

図が多すぎてどれでみればいいかわからん!

ひめたろ
ひめたろ

私は基本的にⅠ・Ⅱ誘導の図を見て、

整脈か洞調律かを見ているよ!

正常ならⅠ・Ⅱは基本的にP波が上向きになるからね。

 手書きで見にくいかもしれませんが、

 心電図は+へ向かうものを上向きとして捉えるので、

 Ⅰ誘導は左から右に見たものなのでP波は上向き、

 Ⅱ誘導も左下から右上に見たものなのでP波は上向きになります。

ひめたろ
ひめたろ

ベクトルの考え方だね!

②心拍数はいくつか?

 次は心拍数を見ます。

心拍数とは?

⋯1分間の拍動回数のこと。

 成人の安静時心拍数は一般に60〜100回/分程度。

ひめたろ
ひめたろ

色々求め方はあるけど、

私は下のような求め方が好きだよ

【おおよその心拍数の求め方】

1)Ⅱ誘導のQRSのR波が太い線に重なるところを見つける

2)次のQRSのR波が最初の太い線上のR波から何番目にくるかをみる

 上図だと心電図の赤太線が見にくいですが⋯

 一応小マス5個分が太線と太線の間の間隔になるので、

 それを参考にすると、

 上図のように

 心拍数(回/分)=300、150、100、75、60、50⋯

 となります。

ひめたろ
ひめたろ

これはちゃんとした原理があるんだけど⋯

とりあえず覚えるとめちゃ楽です。

③電気軸は正常?Ⅰ誘導とaVF誘導が上向きか見る

 次に電気軸を見ますが、

 聞き慣れない言葉ですよね。

電気軸とは?

⋯心筋の興奮による電気変化を前からみて、

 角度で表現したもの

⇒ⅠとaVFのR波が上向きであれば正常

 つまり、心臓の電気的興奮の変化をベクトルで表したものですね。

 基本QRS波のベクトルの平均を用いて電気軸を表します。

 はい、QRSは心室の興奮でしたね。

 そのため洞結節から房室結節の流れは書かず、

 房室結節から下に向かう電気的流れ(ベクトル)を上図に表しました。

新人ちゃん
新人ちゃん

ふんふん、

ここまではなんとなくわかったけど、

この電気軸が正常ってどうやって心電図からわかるの?

ひめたろ
ひめたろ

それはⅠ誘導とaVFのR波が上向きなら正常と捉えるよ!

 上図より、Ⅰ誘導とaVF誘導の合算がQRSのベクトルの向きなので、

 Ⅰ誘導もaVF誘導も

 正常であれば+(上向き)じゃないとおかしいですよね?

 そのため、Ⅰ誘導とaVF誘導を基準に見ていくのです。

④移行帯は正常?V3かV4のR波とS波の高さが等しいか見る

 次に移行帯を見ます。

移行帯とは?

⋯胸部誘導(V1・V2・V3・V4・V5・V6)にて

 R波とS波が等しい場所を表し、心室中隔付近を示す。

 通常はV3またはV4にある。

 逆に移行帯がV5・V6にあれば時計方向回転、

 V1・V2にあれば反時計方向回転しています。

新人ちゃん
新人ちゃん

はい、わけがわかりません

脱落します

ひめたろ
ひめたろ

ちょっと待って!

もうちょっと説明聞けばわかるから⋯

 基本的にV3またはV4のR波とS波の高さが等しければ正常です。

ひめたろ
ひめたろ

上図からでもわかるように、

正常ならV3またはV4が心房中隔に近いから、

R波とS波の高さが等しくなるよって話なんだよ。

明らかにV6もしくはV1だと距離が遠いから

そこがR波とS波の高さが等しくなるのは

おかしいよねってだけの話です。

⑤P波は正常?幅も高さ3マス以内が正常

 P波は心房の興奮でしたね。

P波の正常値

⋯幅0.07〜0.10秒以内、

 高さ0.25mV未満

⇒幅も高さも小マス3マス以内

 12誘導心電図の小マスは

 1マスにつき幅0.04秒、高さ0.1mVです。

 それを加味すると上記のように表せます。

ひめたろ
ひめたろ

P波が幅広い場合は左房負荷、

高く尖っている場合は右房負荷などを考えるよ。

あとP波の形も変じゃないか見てね!

⑥PR(PQ)時間は正常?3〜5マスが正常

 PR(PQ)時間は房室伝導時間でしたね。

PR(PQ)時間の正常値

⋯0.12〜0.20秒

⇒小マス3〜5マスが正常

 12誘導心電図の小マスの1マスあたりの幅は0.04秒です。

 そのため上記のような表現になります。

ひめたろ
ひめたろ

PR(PQ)時間が延長すると、

心房の興奮が心室へ伝わるのが遅い(房室ブロック)可能性があるし、

PR(PQ)時間が短いと、

心房の興奮が心室へ伝わるのが早い(WPW章興奮)可能性があるよ!

代わってP波の形とともに不規則に変わる場合はペースメーカーの移動や上室期外収縮の可能性があるね

⑦QRS波は正常?

 QRS波は心室の興奮でしたね。

 QRS波では幅、高さ、形を見ていきます。

QRS波の正常値

⋯幅が0.1秒以内

 Ⅰ〜Ⅲ誘導の高さが0.5〜2mV

 Q波の深さが3mm以下、幅が0.04秒以内

⇒幅が3マス以内

 Ⅰ〜Ⅲ誘導での高さが5〜20マス

 Q波の深さが3マス以下、幅が1マス以内

ひめたろ
ひめたろ

QRS波の高さが高い場合には、

心室肥大などを考えるよ!
一方、QRS波の振幅が小さい「低電位」では、

心嚢液貯留などを考えることがあるよ!

 QRS波にも様々な形があります。

 Q波がの深さがR波の1/4以上、

 幅が0.04秒(小マス1マス)以上であれば、

 異常Q波と呼ばれ、

 既往の心筋梗塞などによる

 心筋障害・壊死の痕跡としてみられることがあります。

⑧STは正常?上昇・低下なければ正常

 ST部分は心室の興奮が終わって、

 興奮が冷め始めるまでを表していますね。

ひめたろ
ひめたろ

ST変化は心筋虚血などでみられますが、

原因はさまざま!
波形だけで判断せず、

症状や他の誘導の変化などと

合わせて考えることが重要だよ

⑨T波は正常?上向きで高さが12マス以下なら正常

 T波は心室興奮が冷めることを表していますね。

T波の正常値

⋯高さ1.2mV以下

⇒小マス12マス以下なら正常

 ※ただしT波は誘導によって向きや高さが異なるため、

 すべての誘導で「上向きなら正常」と考えるわけではありません。

 T波にも色々な形があります。

⑩QT時間は正常?9マスから11マスが正常

 QT時間は、

 心室の興奮の始まりから興奮が冷めるまでの時間でしたね。

QT時間の正常値

⋯0.35秒か〜0.44秒

⇒小マス9マスから11マスが正常

 ※ただし、徐脈でQT時間延長、頻脈でQT時間短縮するので、

  QTcによる補正が必要です。

ひめたろ
ひめたろ

QTが延長すると、

低カリウム血症や低カルシウム血症などの可能性あり!

逆にQTが短縮すると、

高カルシウム血症やジギタリス薬による副作用の可能性あり!

 また、QT延長により、QT延長症候群を引き起こすことがあります。

QT延長症候群とは

⋯QT延長により、多形性心室頻拍を起こしやすく、

 失神や突然死を招くことにつながる疾患

新人ちゃん
新人ちゃん

QT延長ってめちゃくちゃ怖いね⋯

ひめたろ
ひめたろ

これが12誘導心電図を読むときの

一連の流れだけど、

だいぶ長々としちゃったから

表でまとめてみるね!

標準12誘導心電図の読み方・手順まとめ

①脈は整脈か、洞調律か

②心拍数はどのくらいあるか

③電気軸は正常か

④移行帯は正常か

⑤P波は正常か

⑥PQ時間は正常か

⑦QRS波は正常か、異常Q波はないか

⑧STは正常か

⑨T波は正常か

⑩QT時間は正常か

新人ちゃん
新人ちゃん

うわあ⋯

多いなあ⋯

ひめたろ
ひめたろ

なかなか最初は覚えられないと思うけど、

問題集などでこの手順で読むクセを付けてしまえばOK!

最初は見様見真似でやってみよう!

 今回は心電図の基本について解説しました!

 主に標準12誘導心電図の読み方について見ていきましたが、

 聞き慣れない言葉など多く、

 大変だったと思います。

 しかし、何度も本記事を読んだり、

 参考書などで補足的にわからなかったことを学習していくと、

 段々読めてくると思います。

 次回以降は正常の心電図ではなく、

 心房細動や心室期外収縮などの様々な波形について

 一つずつ解説していきます。

 お楽しみに!

・岡庭豊:病気がみえるvol.2循環器,メディックメディア,平成29年.

・酒井ら:心電図テキスト基礎A,フクダ電子株式会社.

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