こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は、「飲水テスト」について解説します。
術後や脳卒中発症後に患者さんに行うことがあります。
そんなときにこんな疑問を持ったことはありませんか?

・飲水テストってどういうふうにするの?
・ただ水飲ませるだけでしょ?
・もしむせたらどうする?
結論、
飲水テストは、ただ水を飲んでもらう検査ではありません。
水を飲んだときに、
きちんと嚥下できているか、
むせや呼吸状態の変化がないかなどを確認し、
嚥下機能をスクリーニングするために行います。
今回は、飲水テストの基本と、
実際に行うときに観察したいポイントについて勉強していきましょう!
目次
この記事でわかること
この記事を読むと以下のことがわかります。
・飲水テストとは何かがわかる。
・なぜ飲水テストを行うのかが理解できる。
・改訂水飲みテスト(MWST)の方法がわかる。
・飲水テストで観察するポイントを押さえられる。
・飲水テストで注意したいことが理解できる。
それでは見ていきましょう!
飲水テストは嚥下機能を見る検査
まず飲水テストとはどういうものでしょうか?
飲水テストとは?
⋯水分を飲み込んでもらい、
そのときの嚥下の様子を観察することで、
嚥下機能に問題がないかを確認するスクリーニング検査のこと
(日本摂食嚥下リハビリテーション学会参照)
特に脳卒中患者さんでは、
病変や術後によって嚥下機能が低下することがあります。
そのため、
・経口で安全に水を飲める状態なのか?
・水をむせずに飲み込めるのか?
などを確認することが重要になります。
代表的な方法の一つが、
改訂水飲みテスト(MWST:Modified Water Swallowing Test)です。

今回はこの改訂水飲みテストについて解説するよ!
そもそも、なぜ飲水テストをするの?
一番の目的は、
「嚥下障害の可能性がないかを確認すること」です。
普段私たちは水分や食物をむせずに飲み込むことができますよね?
しかし、嚥下機能が低下していると、
水分が誤って気道へ入り込んでしまうことがあります。
これを、誤嚥といいます。

誤嚥すると何が問題なの?
誤嚥によって唾液や食べ物などが気道に入り、
口腔内細菌などが下気道へ入り込むことで、
誤嚥性肺炎につながることがあります。

この誤嚥性肺炎を防ぐために、
事前に「飲み込みに問題がないか?」を
確認するために必要な検査が
飲水テストなんだよ。
それでは早速、
改訂水飲みテストのやり方と判定について見ていきましょう!
改訂水飲みテスト(MWST)の方法
それでは改訂水飲みテスト(MWST)の方法は以下のとおりです。
①冷水3mlを用意する
②患者さんの口腔底に注ぐ
③患者さんに嚥下してもらう
そしてその際に嚥下できているかを見るのです。
水飲みテストの判定には5段階あります。
改訂水飲みテスト(MWST)の判定
改訂水飲みテストでは、以下のように5段階で評価します。
| 評点 | 主な状態 |
|---|---|
| 1点 | 嚥下がない、またはむせ・呼吸切迫などがある |
| 2点 | 嚥下はあるが、呼吸状態に変化がある |
| 3点 | 嚥下はあるが、むせや湿性嗄声がある |
| 4点 | 嚥下があり、むせ・呼吸変化・湿性嗄声がない |
| 5点 | 4点の条件に加えて、追加嚥下が可能 |
(日本摂食嚥下リハビリテーション学会の評価資料より)
ただし、この点数だけで
「食事を開始してよい」と自己判断するものではありません。
実際の食事開始や飲水の可否は、
患者さんの全身状態や嚥下機能、
医師・看護師・言語聴覚士(ST)などの評価、
施設の基準を踏まえて判断していきます。

うちの病棟では
食事や飲水では医師の指示があり、
もしむせる場合は適宜とろみをつけて
再度飲水挑戦というのが多いよ!
その人にあったとろみについては
STさんに相談するよ
【新人看護師向け】飲水テストで特に観察したいポイント2選
ここからは、
私が実際に飲水テストをするときに意識したいポイントをまとめます。
①飲水前の状態を確認する
いきなり水を飲んでもらうのではなく、
以下のようなことを確認します。
・意識レベルと覚醒状態
⇒ここが悪いと誤嚥リスク高い!
・SpO2をふくめた呼吸状態
⇒呼吸状態が不安定な場合は、
安全に飲水テストを行える状態か慎重に判断する
・飲水時の姿勢
⇒姿勢が悪いと誤嚥リスク高い!
などを確認します。
特に重要なのが、
「今、この患者さんは飲水テストを安全にできる状態なのか?」
という視点です。
②水を飲んだ瞬間だけを見ない

水を飲んでいるときにむせがなければいいよね?
そういうわけではないですね。
私は飲水テストでは、
「飲んでいる瞬間」だけではなく、
飲む前・飲んでいる最中・飲んだ後まで観察します。

まず、まだ水も口に入れてないのに
唾液でむせていたりしたらテストするまでもなく、
飲水は危ないよ。
それに嚥下後になぜか時間差でむせることもあるよ。
だから飲水テスト前・後も注意!
飲水テストでよくある質問

やり方はわかったけど⋯
よくわからないこともあるよ?
そんな疑問に答えていきます。
飲水テストでむせたらどうする?
結論、無理に続けないことが大切です。
特に、強いむせや呼吸苦、SpO2低下などがみられた場合は、
飲水を中断し、呼吸状態を確認する必要があります。

テストにより呼吸状態が悪化したら
むせたから一旦中断で終わりにするのではなく、
その後の状態まで確認して医師に報告することが重要!
「むせてないから大丈夫」は危険?
事実、むせてなくても誤嚥していることがあります。
この誤嚥を不顕性誤嚥といいます。
そのため、
「むせてない!」だけで判断するのではなく、
・嚥下後の声の変化
⇒嗄声が出現していないか
・SpO2を含めた呼吸状態の変化
・嚥下後の咳嗽の出現
などを総合的に確認することが大切です。
改訂水飲みテストはあくまで嚥下障害を疑うための評価であり、
必要に応じて嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)など、
より詳しい評価につなげることがあります。

むせの有無だけなく、
他の観点も含めてアセスメントしよう!
Q. 水は10mlでもダメなの?3mlは結構少ないと思うけど⋯
結論、実際ダメってことではないけど、
できるだけ誤嚥のリスクを減らすために
少量の水を使用することが望ましいです。
摂食嚥下障害の患者さんでは、
少量でも誤嚥につながることがあります。

もともと水飲みテストも
30mlの冷水としていたんだけど(1982年)、
1999年の改訂版で3mlとなったよ。
(大橋らの2.改訂水飲みテスト(Modified Water Swallowing Test;MWST)より)
ちなみに私は3mlの水を患者さんの経口に入れるときは
シリンジを使用します。
普通のコップでは3mlを汲むのは難しいので・・・
まとめ
今回は、飲水テストについて解説しました。
飲水テストは、単純に水を飲んでもらうだけではありません。
大切なのは、「安全に嚥下できているか?」
という視点を持って観察することです。
特に新人看護師さんは、
むせの有無や呼吸状態の変化、嗄声の有無
を意識して観察してみましょう。
そして、
「むせていないから大丈夫」
と簡単に判断しないことも重要です。
飲水テストは
あくまで嚥下障害の可能性を確認するスクリーニングの一つです。
患者さんの状態を総合的にみながら、
安全な経口摂取につなげていきましょう!
この記事が、
飲水テストを行ったことがない
新人看護師さんの勉強に少しでも役立てば嬉しいです。
それではまた次回!
参考文献
・摂食嚥下リハビリテーション学会:摂食嚥下障害の評価(スクリーニングテスト),
https://member.jsdr.or.jp/elearning3/lesson/1476/25/
・大橋ら:2.改訂水飲みテスト(Modified Water Swallowing Test;MWST),医学専門雑誌・書籍の電子配信サービス,
https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.32118/cr033080780?utm_source=chatgpt.com,2024.


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