こんにちは!
ひめたろ🐶です。
今回は脳卒中合併症3弾、発熱について解説します。
脳卒中後に発熱する患者さんはちらほらいます。
ただ皆さんは発熱した患者さんに対して、
このように考えていませんか?

患者さんが発熱してるってことは⋯
解熱剤を使えば良いのでは??
なんでこの患者さんには解熱剤が効かないんだろう?
とりあえず氷枕でクーリングすればいいか?
発熱の要因によっては解熱剤が効かないなんてこともあります。
発熱が起こった時に看護師として、
どのように考えて行動していくか、
丁寧に解説していきます。
目次
脳卒中患者さんには発熱が最大の敵?!
実は、脳卒中急性期では体温上昇と予後不良との関連が報告されています。
ある研究では、
体温が1℃上昇するごとに、
予後不良の相対リスクが2.2倍になったと報告されています(J・レイスらの研究より)
つまり、体温上昇と予後不良に関連がみられたのです。

実際は発熱から酸素消費量が多くなるんで、
脳に必要酸素量が回らなくなるから、
予後不良になりやすいっていうメカニズムだよ
つまり発熱1つでも、
単なる「感染のサイン」というわけでもないです。
脳の代謝を亢進させて二次的な脳損傷につながるのです。


PDCAサイクルみたい!
この表を見ると、
発熱って肺炎とか尿路感染とか
感染によって起こるものってことかな?

実は脳卒中後の発熱は
全部感染が原因ってわけでもないんだよ
発熱の原因は感染だけじゃない?!
実は脳卒中後の発熱の原因には、
感染性発熱と中枢性発熱の2種類があります。
感染性発熱は肺炎や尿路感染などが原因の発熱
感染性発熱とは?
⋯誤嚥性肺炎や尿路感染などが原因で、
炎症反応(CRP、WBCが高値)を伴って発熱する。
治療には抗菌薬、解熱剤を使用する。

うんうん。
これはなんとなくわかるよ。
特に脳卒中後の合併症として誤嚥性肺炎、尿路感染はよくあるので、
注意したいです。
過去投稿にまとめていますのでそちらを参照してください。
中枢性発熱は視床下部や脳幹への直接ダメージが原因の発熱
中枢性発熱とは?
⋯視床下部や脳幹への直接的なダメージ・出血により、
突然の高熱(37.5度以上)を起こす発熱。
重症の脳出血やくも膜下出血で多い。
治療では通常の解熱剤が効きにくい。

中枢性発熱⋯初めて聞いたけど⋯
解熱剤が効きにくいの?!
視床下部は体温調節中枢なのでそこに出血や梗塞による、
ダメージがあると発熱しやすいです。
また、この場合感染源がないので解熱剤は効きにくいのです。

じゃあ中枢性発熱の場合だと、
どうしたらいいの?
放っとくしかないの?

この場合頸部や腋窩に
氷枕などでクーリングをして解熱を図るよ!
【重要】脳卒中患者さんが発熱した場合はまず原因探索する!
ここがこの記事の中で一番重要なところです。
まず看護師が脳卒中患者さんの発熱を発見した際は、
解熱の前に「原因」を探ります。
先ほども話したように脳卒中患者さんの発熱には2種類ありました。
感染性発熱と中枢性発熱です。
それぞれ原因と対処法が違いましたね。

例えば
中枢性発熱の患者さんに解熱剤を使用しても、
効きにくい特徴があったよね!

そっか⋯
今まで発熱してたら解熱剤って思ってたけど、
まず原因を探らないとだね!
どうやって原因を探るの?
発熱の原因を探るには、
基本であるバイタルサインと身体所見の観察をしていきます。
それで「熱源」を特定するのです。
例えば⋯
普段よりSpO2が低下していたり、
呼吸数が上昇していたり、
呼吸音に雑音や弱さがあったりしたら⋯

発熱の原因は呼吸が問題なのかな?
もしかしたら肺炎の可能性ある⋯?
痰が溜まりやすいのかしら?
これ以上症状がひどくならないように、
体位ドレナージで排痰できないかな?
吸痰しようかしら?
直近の血液検査ではCRPやWBCが上昇していないかな?
肺炎なら感染性発熱だし、
指示の解熱剤を使用したら解熱できそうだな
と考えることができます。
原因に基づいた的確な介入により、
発熱の悪循環(前前章の二次的脳損傷メカニズム参照)を
根本から断ちます。
脳卒中患者さんの発熱を予防・管理する方法
ここでは脳卒中患者さんが発熱を防ぐ方法・管理方法について解説します。
感染性発熱に対する予防・管理方法
感染性発熱では、
誤嚥性肺炎・尿路感染への予防を主にしていきます。
誤嚥性肺炎への予防
⇒患者さんの嚥下状態の評価を行い、
適した食事を提供する。
口腔ケアで口腔内環境を整える。
尿路感染への予防
⇒膀胱留置カテーテルが不要ならば早期に抜去
まだ必要であれば陰部洗浄を定期的に行い、
清潔に保つ

感染を起こさないための工夫が必要ってことだね!
中枢性発熱に対する管理方法
ここまで記事を読んでいただいた方の中には、
中枢性発熱に対してこのように思っている方もいると思います。

感染性発熱はともかく、
中枢性発熱は予防しようにもできないんじゃ⋯?
中枢性発熱は感染が原因ではありません。
くも膜下出血など脳への直接的なダメージにより起こります。
ここでは予防というより、
発熱による身体異常にいかに早く気づくかという視点が大事です。
絶え間ない観察
⇒呼吸状態とSpO2の持続的モニタリングを行い、
急性期の急変(肺音の異常、無呼吸)を見逃さない。
僅かな変化への気づき
⇒『いつもと違う』という直感が大事!
バイタルサインだけでなく、
「呼吸のリズムや深さ」の観察が早期発見の鍵!
まとめ
今回は脳卒中合併症の1つである、
発熱について解説しました。
発熱には感染性発熱と中枢性発熱がありました。
それぞれの特徴と治療の違い、
予防と管理方法を押さえて、
今後の看護へつなげていきましょう!
それではまた次回!
参考文献
・J・レイス 1、 HS ヨルゲンセン、 PMペダーセン、 H 中山、 HO ラーショウ、 LLジェペセン、 TSオルセン:急性脳卒中における体温:脳卒中の重症度、梗塞サイズ、死亡率、および転帰との関連,


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